女性が就職や転職を考えるとき、どのような働き方を思い描くでしょうか。
結婚や出産を経ても、できるだけ長く、安心して働き続けたい。できれば50代、60代になってからも、自分の力で仕事を続けていきたい。そのように考える方に、特許事務員という仕事はとても相性のよい選択肢です。
特許事務員は、英語圏では「IPパラリーガル」とも呼ばれ、特許や商標など知的財産に関する事務を専門に扱う仕事です。IPはIntellectual Property(知的財産)の略語です。海外では、IPパラリーガルはステータスの高い職業のひとつです。
この仕事には高い専門性が求められますが、いったん知識と実務を身につければ、それは一生ものの力になります。年齢を重ねても経験が価値になりやすく、長く働き続けやすいのも大きな魅力です。
以下では、その理由について詳しくご説明しますので、ぜひ最後までお読みください。
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特許事務が女性の長期就業に向いている理由
特許事務の仕事は、単なる一般事務ではありません。特許庁に書類を提出するときには、案件の種類や手続によって、求められる書式やルールが実に多岐にわたります。特許事務員は、弁理士が作成した書面を正しい形式に整え、期限を守って特許庁へ提出するという、非常に重要な役割を担っています。そのため、この仕事には高い専門性と正確さが求められます。
しかも、この専門性は学校で体系的に教えてもらえるものではありません。実際の職場に入り、先輩から教わりながら、日々の実務を通じて少しずつ身につけていくことになります。だからこそ、実務経験を積み、しっかりと仕事ができる特許事務員は、どこの職場でも高く評価されます。
特に女性は、結婚、出産、育児、配偶者の転勤など、ライフスタイルが変化しやすい場面を経験することがあります。しかし、こうした変化があっても、専門性を身につけた人材であれば、仕事を続けやすく、仮に転職が必要になっても新しい職場を見つけやすいのがこの仕事の大きな特長です。50歳を過ぎてからでも、経験と能力があれば十分に転職は可能です。
長く安心して働きたい女性にとって、特許事務員はとても相性のよい職種だといえるでしょう。
以前よりずっと働きやすくなった特許事務
特許事務員の仕事は、専門性の高い仕事でありながら、以前に比べてずっと働きやすくなっています。書類の書式を整え、期限までに提出する仕事と聞くと、厳しそうで大変な仕事に感じる方もいるかもしれません。しかし実際には、平成、令和と時代が進む中で、制度や実務の面でも整備が進み、昔に比べると落ち着いて取り組みやすい仕事になってきました。
現在では、多くの手続をインターネットを通じて行うことができ、特許庁に足を運ばなくても、オフィスや自宅から仕事を進めることができます。また、書類に小さなミスがあった場合でも、後から補正や訂正ができ、以前よりも安心して実務に取り組みやすくなっています。もちろん、正確さや期限管理は大切ですが、必要以上に身構えなくても、きちんと経験を積みながら成長していける仕事です。
このように、特許事務員は、エアコンのきいたオフィスでパソコンに向かい、落ち着いて仕事を進めやすい職種です。テレワークとも相性がよく、結婚、出産、育児など、女性のさまざまなライフイベントに合わせて働き方を調整しやすい点も、大きな魅力です。長く安心して働き続けたい女性にとって、今の特許事務員は、以前にも増して続けやすい仕事になっているのです。
特許事務員は常に人手不足
特許事務員の仕事は、実は長い間、慢性的な人手不足の状態が続いています。その大きな理由のひとつは、この仕事自体が、一般にはあまり知られていないことにあります。世の中にはさまざまな事務職がありますが、「特許事務員」(IPパラリーガル)という仕事の存在を、就職活動や転職活動をするまで知らなかったという方も少なくありません。
仕事の内容があまり知られていないため、最初からこの職種を目指す人は多くありません。その結果、業界全体として経験者も未経験者も不足しやすく、常に人材が求められている状態になっています。見方を変えれば、あまり知られていない仕事だからこそ、いったんこの分野に入って専門性を身につければ、長く必要とされる存在になりやすいともいえます。
就職や転職で迷っている方は、選択肢のひとつとして、特許事務員という仕事もぜひ検討してみてください。



