経験者の方へ

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実務経験者が転職を考える際には、さまざまな理由があります。仕事の変化や新たなチャレンジを求めること、海外との業務に挑戦したいという希望、スキルアップのための転職、または子育てやライフスタイルの変化に対応するための決断などが挙げられます。これらの状況において、自分に合った事務所を選ぶ際のポイントについて詳しく見ていきましょう。

子育てパパ・ママ支援があるか

子育て中のパパ・ママにとって働きやすい環境は非常に重要です。以下のポイントに注目してください:

  • 休暇制度: 産休や育休、その他の休暇制度が整備されているか。
  • テレワーク: リモートワークの導入状況を確認しましょう。
  • フレックスタイム: フレックスタイム制度の採用状況をチェック。
  • 柔軟な勤務時間: 個々の事情に応じた柔軟な勤務時間が許可されているか(例: 早朝出勤・早帰り、遅い出勤・遅帰り)。
  • 残業: 残業が推奨されるような古い体質でないか。
  • 子育て支援: 子育て支援が女性だけでなく男性にも適用されているか。
  • ライフステージに応じた支援: 性別を問わず、各ライフステージに合わせた柔軟な働き方を支援し、バランスの取れた生活を送れる環境が整っているか。

これらのポイントに注目し、自分に合った働きやすい環境を見つけることが大切です。

3分野をまたぐ仕事

国内での経験を持ち、外国での仕事にも興味がある方は、転職を考えてもよいかもしれません。知財の仕事は、国内(内内ということもある)、内外、外内の3つに分かれます。これらのすべてを習得することが望まれます。事務所によっては、狭い業務を繰り返し遂行することが求められたりもしますが、スキルの幅を広げる可能性も考慮しましょう。以下のポイントに注目してください:

  • 多様な業務環境: 国内・内外・外内の3つの業務に自由にチャレンジできる環境が理想的です。
  • キャリアの転向: 国内での経験を活かし、外内の業務に挑戦するようなことも可能かどうか。
  • スキルの幅: スキルの幅を広げることができるかどうかを確認しましょう。
  • 柔軟な仕事のやり方: キャリアアップのためには、仕事の中心を国内から内外にシフトさせたり、国内から外内へ転向することも視野に入れてください。

多様な業務に挑戦することで、キャリアの可能性を広げることができます。

適正な仕事量か

特許事務所では、一人の実務者に業務が過度に集中することがあります。以下の点に注意してください:

  • 均等な仕事分配: 仕事が均等に分配される仕組みが整っているか。
  • 相談体制: 仕事量が多すぎる場合やタスクの優先順位が不明な場合、パートナーに相談できる体制があるか。
  • タスク管理: 全体のタスク量を監視し、必要に応じてスタッフの増員などの対策を講じている事務所が理想です。

適切な仕事量の配分があることで、実務者が効率的に働ける環境が整います。

ステップアップ可能か

伝統的な特許事務所では、パートナーのポジションが埋まっているため、新しいクライアントの担当やリーダーシップの役割、海外弁理士との交流や海外出張などの機会が限られることが多いです。こうした環境では、キャリアアップの道が狭く感じられるかもしれません。

しかし、新しい事務所では、1年後や3年後に幹部として活躍するチャンスがあり、事務所の「顔」としてリーダーシップを発揮できる可能性があります。新しいクライアントを担当したり、リーダーシップの役割を担うことで、自己成長の機会を広げることができます。さらに、海外弁理士との交流や海外出張も含め、多様な経験を積むことが期待されます。

将来のキャリアアップを目指す方や、さらなる成長を望む弁理士は、特許事務所の状況やその提供する機会をしっかりと調べ、選択することが重要です。これにより、自分に最適な環境でキャリアを築き、成長する道を見つけることができるでしょう。

交通アクセスの容易性

オフィスへのアクセスのしやすさは、職場選びの重要な要素です。乗り換えがないか、あっても1回までの通勤路線は理想的です。また、複数の路線が交差する大きな駅に近いことも便利ですが、大規模ターミナル駅は駅構内の移動に時間がかかることもあります。したがって、駅からオフィスまでの距離も重要です。テレワーク制度があるかもしれませんが、出勤が必要な時にアクセスが容易であることが大切です。

一定の規模があるか

特許事務所の規模が一定以上であれば、経営の安定感があります。まず、従業員数を確認しましょう。従業員が多い事務所は、大企業をクライアントとして安定した案件を依頼されることが多く、特に信頼できます。大企業との取引が多ければ、事務所全体の安定性も高まります。規模のある事務所なら、長期的なキャリアを安心して築けますし、社風が穏やかであることも重要です。スパルタ式の事務所は時代に合いません。退職者の数もチェックポイントで、長期にわたって所員が定着している事務所が理想的です。安定した職場環境は、社員のモチベーションと生産性を高める要因となります。また、クライアントとの信頼関係がしっかりと築かれている事務所は、経営基盤も強固であることが期待できます。

60歳以降、働けるか

特許事務所によっては年齢制限を設けているところがありますが、重要なのは60歳を超えても働き続けられる環境かどうかです。特に60歳を超えたからこその洞察力や知見は非常に貴重です。そのため、これらの価値を発揮できる職場を選ぶことが大切です。若い人であってもいずれ年齢を重ねていきます。シニアの方をリスペクトする文化があれば、キャリアを積んでいくことができるでしょう。一方、そのような文化がなければ、年齢を重ねれば居心地が悪くなるだけです。30代、40代、50代、60代といった年齢に関係なく、実力を評価する事務所が理想的だと思います。例えば、60歳以上の方々がどれくらい活躍しているのかを確認するとよいでしょう。

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